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社ノ 黑狐
記憶に留まる作品を。
短編小説と、引き寄せの探求。
引き寄せの法則の探求
願望を現実とする引き寄せの法則。
人生を豊かなものにするための探求。


スープに沈む
美味しいピザ うちの近所にあるピザ屋。 チェーン店ではなく、個人でやっているお店。店主のおじさんはとても優しく、人当たりが良い。 小太りでガタイが良く、一見イカつそうだが、一日中笑顔なんじゃないかというくらいずっとニコニコしている。 『ピザの窯田屋』 そのニコニコのおじさんは本当に本名が窯田というらしい。 名前からピザ窯を連想して始めたのか、偶然なのかは分からないがとにかく覚えやすい。 うちは常連で一家全員顔を覚えてもらっており、行くと必ず何かサービスしてくれる。 近所で取りに行きやすいのと母も料理があまり好きではないということもあり、週に1回は必ず食べる。 多い時は3〜4回。特に友達が泊まりにきたり、来客があったりするとついつい頼んでしまう。 価格もかなり安く、量も多い。 そして何より超美味しい。 味は濃いめでガツンとくる感じ。 他のピザにはない、得体の知れない旨みを感じる。 それに何より具が多い。いつ食べても大満足のピザだ。 たまに、肉に硬いところがあり、噛みきれなかったりしたがそんなのは全然問題にならない。 個人のお店で一人営業だし多少は仕

社ノ黑狐
1 時間前読了時間: 15分


誰かに忘れられても
カラカラまわる 「わあ!すごいね、ボウコはなんでもできるんだね!」 「おいらはなんでもできるぞ?お前がしてほしいこと何でもやってやるよ。」 この森には、時々子どもが遊びにやってくる。 おいらは声をかけて一緒に遊ぶ。 それは、長い孤独を紛らわせるにはちょうどいい暇つぶしだった。 「本当?じゃあ、次はあのかざぐるまを回してみて!」 子どもが指さしたのは、3メートルほど先に立てられた少し大きめのかざぐるま。 おいらは天を指し、ぐっと力を込めてかざぐるまのほうへ指を振り下ろす。 風が生まれ、木々がざわめく。 一直線に風がかざぐるまへ向かい、羽根が壊れそうなほど勢いよくカラカラと音を立てて回り出す。 こんなの、おいらにとっては簡単なことだ。 こんなことで子どもが目を輝かせてくれるのが嬉しかった。 「すごいすごい!!」 子どもが跳ねて喜ぶのを見て、おいらはいつもの問いを口にする。 「なぁ……お前は、おいらの友達になってくれるか?」 言葉にするたび、どこか不安で仕方がなくなる。期待と恐れが入り混じる。 「もちろんだよ!」 その返事に、胸の奥がじんわりとあたたか

社ノ黑狐
2 時間前読了時間: 10分


久遠の線香花火
懐古 ほんっと最悪!! 高校2年の夏休み。せっかく友達と遊びに行く予定だったが、8月から夏休みの終わりまで 父の実家で過ごすことになった。 “ど田舎”と聞いているその場所での生活など、地獄以外のなにものでもない。 「はぁ…最悪。」 後部座席から、運転する父の後頭部に文句を投げる。 「まあ、そう言うな。ばあちゃんもじいちゃんもお前の顔をほとんど見られてないからな。たまには会ってやらないと。」 父は気まずそうに笑った。 いつもならうるさいくらい喋る母も、今日は家を出たときから口数が少ない。 一昨日あたりに喉が痛いって言っていた。 風邪でダルいのかも。 私は、生まれてすぐと小学生のときの2回父の実家に来たらしいけど、どちらも記憶にない。 よっぽど退屈すぎて、記憶ごと消し去ったのだろう。 やがて、見慣れた道から知らない道へと車は入っていく。 車内でスマホを見ると酔うし、外を見ていても退屈。 私は目を閉じ、そのまま眠ってしまった。 「ほら、ナツキ。着いたぞー。」 父の声で目を覚ます。 窓の外に広がっていたのは、一面の田んぼ。 そしてその奥には、木々が生い茂

社ノ黑狐
9 時間前読了時間: 17分
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